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2019.01.07 Monday

立野先生のお便りが、「紀行文」になっていました!。

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     立野正裕;「シチリアからです」。

     

    1月5日。きょうは内陸の道を辿ってサンタマルゲリータという高台に位置する村を訪れ、帰路パルマという寒村を通ってマルサラへ戻って来ました。二つの村を訪れるのが本日の目的でありました。

    『山猫』の作者ジュゼッペ・トマーシ・ディ・ランペドゥーザは、物語の主要舞台をパレルモに設定していますが、もう一ヶ所忘れがたいのはサリーナ公爵一族が代々夏季を過ごすのを常とした別荘のある村ドンナフガータです。架空の村ですが、作者が明かしているところによれば、邸はサンタ・マルゲリータに実際に存在したランペドゥーザ家の邸宅を、またドンナフガータの村のたたずまいはパルマ村から借用したもの。

     

    朝食を早めに済ませ、8時半ごろ出発しました。夜半から明け方にかけて降っていた雨も上がり、雲間より太陽が顔を覗かせています。しばらく海沿いの道を走り、やがて道は内陸に向かうのですが、この辺りは良質の海塩を産すると見えて、行く手に塩田が広がる。日の光を映してまばゆいばかり。サングラスを着用せねば目が焼かれそうです。

    このときわたしの記憶にかつて旅の途中で見かけた塩田の思い出がよみがえりました。一日のことと何処かで関わるようにもおもわれるので、ちょっとそのことを書きます。

    十年近く前の初夏にギリシアにおもむいたときです。ミソロンギという海浜の町の付近に差し掛かると、前方に海から引っ込んだ地帯が見えます。沼沢が横たわり、葦と蒲の原が連なる遥か向こうに、真っ白いピラミッドが三角形の頂を覗かせているのでぎょっとしました。ナイル川河口のパピュルスが生い茂る湿地のかなたに、蜃気楼のように浮かんで見えるピラミッドもかくやと錯覚されたからです。塩を積み上げた山でした。

    その辺りをもう少し進むと左手路傍に人の影が立っています。ギリシア(のちにアルバニアと分かりました)の民族衣装に身を装ったブロンズ像です。もしやと思いながら車を止め、間近に像を見上げてやはり思ったとおりだったことが分かりました。19世紀前半の英国ロマン派の大詩人バイロンが、ギリシア人のなりをしてそこに堂々たる偉容を示しながら立っていたのです。

    当時オスマン帝国の支配下にあったギリシアが独立戦争に踏み切ると、詩人はギリシアへの愛と義憤から私財をなげうって資金を調達提供し、あまつさえ自身も義勇軍に加わるべくギリシア渡航を企てます。そして上陸したのがミソロンギでした。不運にして病に倒れ、戦闘に参加することなく志半ばでこの地に没しましたが、ギリシアの人々はその後長く詩人への感謝の意を忘れず、また帝国支配のくびきを憎んだ自由独立の精神をたたえて止みませんでした。現代におよぶ人々の感謝がその民族衣装姿の銅像の建立にも如実に顕われているようでした。

    あらかじめなにがしかの知識がわたしにあったので、銅像の前に車を止めようという気になったのですが、さもなければピラミッド?にかまけて素通りしてしまったところでした。

    バイロンへの連想がわたしに来たのは、塩田の周辺におびただしく密生する葦のありさまがマラリア蚊の大量発生をうながし、ためにたとえばパエストゥムのようなギリシア植民都市が滅亡を余儀なくされたというような歴史的事例までも思い起こさせたからです。バイロンに死をもたらした病にしても、単に熱病のためとだけしか書かれておりませんが、旅の疲労に加え、弱ったからだにマラリアを発症したことにあったのではないかと、そのときふとわたしは思い当たったのです。

    いや、このへんから憶測の域を出ませんから、話を戻します。

    内陸にはいるにつれ前夜の雪が溶けかけ、田舎道は狭隘な悪路に変じました。日向の部分はびちゃびちゃとして、オリーブ畑の陰になっているところは凍結したままです。何日もきょうと同じ気象だったらしく、道の半分が溶けてびちゃびちゃ、もう半分が凍結でがんがん、

    まれに前方から車が来てすれちがうときにがんがんに乗り上げぬわけにいきませんから危うくスリップして相手のボディに肘鉄を食らわせそうになります。

    オリーブ畑がいきなりサボテン群生地に変わりました。サボテンのイガイガした棘にも雪が載っています。その群生地のまんなかに家が建っている。正確には建てかけている最中です。というより建てかけのまま放棄されたように見えます。素材はみなコンクリートかブロック。そういう未完成の家が点々と散らばって、荒涼とした風景をいっそう荒涼としたものに感じさせます。この途中の描写を続けたいところですが省略します。

     

    やがてサンタ・マルゲリータに到着しました。意外だったのは村かと思っていたのに、ひとかどの町のたたずまいを有し、行政関連の建物も施設もあり、学校や体育館も目立った地区にまとまっているように見えたことです。

    いくつかの記念館や博物館の所在を示すプレートが町かどに取り付けられていました。プレートの数が多いのに驚きましたが、文字が小さいので目を凝らさないと甚だ判読しにくい。考古記念館、歴史博物館などとならんで記憶博物館というのもあります。そのしたに思いがけず、『山猫』博物館と明記されたプレートが打ち付けてありました。

    山猫殿、やっぱり出迎えてくださいましたな、とわたしは思いました。

     

    ちと疲れましたから、この日の続きはまたあとでお伝えすることにします。

     

    立野先生が、現地から直接お送り下さいました「シチリア紀行」でしょうか?ネ。恐らくは、今年中にでも出版予定の「紀行本」の一部を、先読みさせて頂いている、と不思議で異常な愚老は、感じていますが…。

    立野先生の講座で、お聴かせ願っているお話では、「空港に着いたら、すぐにレンタカーを借りて、レンタカー屋でもらう地図を頼りに現地へ向かう。」とお教え頂いたことを想い出していました。それにしても、現地からお届けくださる文章の迫力は、まさに言う事なしの半端ナイス!でしょうか?ネ。そこで今日の一句ですが、<紀行文三感師恩の証明書>哲子。シチリア島の地図を見ながら読ませて頂きますと、「ワクドキ」が止まりま先祖ナーモ!。「スッゲェ、スッゲェ!」の連発になっています。まさに弱寒84歳!、人生の終焉にして知る三感師恩です。有難い事です。この長文の「紀行」をお送り下さると言う事は、「キーボード」をお持ちになられても大変な作業でしょうが、多分愚老の想像では、「キーボード」をお持ちになられるはずもアーリマ先祖ナーモ!。その事を想像するだけで、愚老の「目のゴミ」が取れなくなっています。皆様方はドンナ一句をお詠みでしょうか?。ここ深大寺の朝は、晴れて0℃(5時半)とドット寒で、愚老も震え上がっています。皆様方のところは如何でしょうか?。良いお年を迎えられておいでのことでしょう。今日からお仕事の始まる方々も、もう仕事が始まっている方々も、マスマス良いお年になりますように、ドウゾご自愛ください。皆様方の“愛”と“祈り”で、“貧困”と“戦争”を一掃し、この生命の星を護りましょう。又明日です。デワデワ、でわ。

    コメント
    澤井ゼミ長!

    シチリアの旅もあますところあと二日となりました。お伝えしたいことはたくさんありますが、ご推察の通り、チビのアンドロめがいっこうに気働きしてくれず、100文字といえども素直に変換してくれません。時間ばかり取られる始末です。
    キーボードも持参しましたがワイヤレスのせいか接続がうまくいかず、使用不能です。

    紀行のほやほやのところを実況で、と目論みましたが残念です。
    どうかご了承ください。
    帰国後、珈琲でも飲みながら土産話をお聞きいただきましょう。

    Donkeyfoot

    • Masahiro Tateno
    • 2019.01.07 Monday 11:13
    澤井ゼミ長!

    シチリアの旅もあますところあと二日となりました。お伝えしたいことはたくさんありますが、ご推察の通り、チビのアンドロめがいっこうに気働きしてくれず、100文字といえども素直に変換してくれません。時間ばかり取られる始末です。
    キーボードも持参しましたがワイヤレスのせいか接続がうまくいかず、使用不能です。

    紀行のほやほやのところを実況で、と目論みましたが残念です。
    どうかご了承ください。
    帰国後、珈琲でも飲みながら土産話をお聞きいただきましょう。

    Donkeyfoot

    • Masahiro Tateno
    • 2019.01.07 Monday 11:14
    立野先生!。
     
    何時も有り難うございます。お疲れのところ、大変な作業で畏れ入ります。
    心からの「三感」をシチリアへ!。
    どうぞお気を付けて、旅をお続けくださいますと共に、お元気でのご帰国を、鶴首してお待ちもうし上げています。
                 豚爺拝。
    • 澤井禮道
    • 2019.01.07 Monday 11:38
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